きりん

ミスター・ノーバディのきりんのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
3.5
リメンバッ…リメンバッ……
かの有名な「シュレディンガーの猫」を本当に映像化してしまった作品。
西暦2092年、不老不死が現実のものとなった世界で、最後に死を迎える老人があらゆる可能性の上にある人生を振り返る。
パラレルワールドや時間の指向性を表現した映像は摩訶不思議。2時間以上一人の男のあらゆる人生を見届けるのは退屈なところもあるが、時折の独創的な映像表現のお陰で強く引き戻される。
あらゆる人生は選択の結果によって無限に分岐する。そのことをありのまま観客に提示し、受け取るものを見る人に委ねた作風がこの作品の魅力であるように感じた。
きりん

きりん