ゆず

桜桃の味のゆずのレビュー・感想・評価

桜桃の味(1997年製作の映画)
3.7
砂ぼこり
壁に映る木の影と窓。ひこうきぐも
自然の美しさを前に自分のちっぽけさを知る。
この映画の良さがちゃんとわかるほど、まだ私は苦しみを味わっていない

運転する中年男性と助手席にいる男たちが二人一緒に同じ画面に収まることがない。助手席に載る男たちを撮影するときには主人公の中年男性に代わって監督自らが車を運転し、相手の男たちから自然な反応を引き出し、同じ要領で運転している中年男の表情を撮影するときにも監督であるキアロスタミが相手役として車に乗り込み、狙いの表情を撮るために時には脚本にはないことを言って相手から望みのリアクションを引き出し、最終的にそうやって別々に撮影した場面を巧みにつなぎ、音声を差し替えたのだそうだ。
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