前から気になっていた『クワイエット・プレイス』をようやく観た。ホラー映画はあまり食指が動かない。
しかし、90分と短めの本作。冒頭から引き込まれるように観た。台詞がない。音楽も最小限。昔のサイレント映画のような作品がこの時代に作られるとは思っていなかった。
1952年にアメリカの音楽家ジョン・ケージが発表した『４分33秒』という曲は無音。音がないから耳を澄ます。
同様に、本作も観ながら耳を澄ますことになる。作中の人物と同調して耳を澄ます。
エミリー・ブラントの迫真の演技が素晴らしい。しかし、本作の中心はジョン・クラシンスキーであった。私生活でもエミリー・ブラントの夫であるが、本作では監督、脚本、主演をつとめた。多才の人、異能の人。
