ジャッキーケン

ハンターキラー 潜航せよのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
3.7
潜水艦物としては良作
ジェラルドバトラー主演映画としては物足りない

「300」「エンドオブ」シリーズなど肉体を酷使し残虐非道な人殺し描写に絶対的な信頼を置く男バトラー、本作では潜水艦の艦長なので直接人を殺す描写がないのが普段と一味違う。
カーク船長顔負けな漢気を炸裂させるシーンはあるし一緒即発なロシアの艦長と正義は国境を越える熱い軍人友情を展開させて胸焼けする

ロシア大統領を救う任務請け負うステレオタイプなアメリカ特殊部隊のルーザーズは「ザ・プレデター」を思い出す。序盤のやらかし訓練を燃える展開の伏線へと持っていくのが上手い。どうも潜水物だと緊迫はするのだけど画面的な躍動がないので退屈してたところ見事に背筋を伸ばしてしまう起死回生のスナイパーは屈指の名場面

孤軍奮闘し崖からボロボロになりながら逃げる新人隊員は「ローンサバイバー」
中盤の駆逐艦の登場からは同じ系統から切っても切り離せない金字塔「バトルシップ」らしさもある
リアルな攻防戦が繰り広げられるしミリタリーにわかの僕からしたら恐らく玄人なミリオタはテンションが上がるのではと思う細かな描写は見応えあると思います。

連想したのがセガールが主演と謳いながらも実はちょい役だった近年の沈黙シリーズ。とかちょっと前の脇役ブルースウィリス作品を連想させる。ジェラルドバトラー、コモン、ゲイリーオールドマンを敢えての引き立て役で彼らよりも有名ではない若手ががんばる系の映画としてはよくここまで面白くできたなって思いました。
凄いことに上記3人が誰一人殺さず面白さが成立されてる。