なっちゅ軍曹

ハンターキラー 潜航せよのなっちゅ軍曹のレビュー・感想・評価

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
4.0
潜水艦モノにハズレ無しとは昔から言われている映画界の格言のようなものですが、本作はそれに加えて豪胆を具現化したような男ジェラルド・バトラーを主役に据え、さらにゲイリー・オールドマンの怒号が響く作品です。これで面白くないはずがありません。快作です。開始数分で潜水艦が爆発、何が何やら分からないところで「士官学校卒では無い現場叩き上げ」のジェラルド・バトラーが艦長に任命され、現場を知る〝頼れる男〟感に否が応でも胸が躍ります。そこに政府要人であるゲイリー・オールドマンが「戦争じゃい!」と声を荒げます。〝ゲイリー・オールドマンが叫ぶ映画にハズレ無し〟とは僕が勝手に思っている格言なのですが、この時点で本作の勝利を確信しました。更に本作は潜水艦シーンに終始すること無く、地上での救出戦も展開。潜入、爆発、銃撃戦と、それだけで1本の映画が作れるような密度で描いたのでびっくり。何だか得した気分になりました。物語も「軍法会議ものの違反行為にも関わらず、(仮想)敵国の艦長を救う」「戦争回避のために敵国の大統領を救出する」という激熱な内容。さらにジェラルド・バトラーのみならず、ロシア艦長、ロシア大統領、ロシア大統領シークレットサービス、アメリカ特殊部隊隊長、そしてNSA職員と主要人物が漢気を発揮、まさに漢気の見本市のような展開が最高でした(NSA職員は女性だけれど漢気がある!)。ラストも爽快で思わず心の中でガッツポーズ。ロシア人同士の会話が英語なのがどうしても気になってしまうので、僕は頭の中で架空戦記物として処理しました。実際、この内容で架空戦記物として描いてもめちゃめちゃ面白いと思います。細かい事や余計なノイズを排除して漢気に酔いしれましょう! 最高!