まるこ

トップガン マーヴェリックのまるこのレビュー・感想・評価

5.0
●ルースターが僚機に選ばれた理由●
〜ルール<ミッション=チームワーク〜


前作から36年後ー
相変わらずルール守んねえマーヴェリックはん。
勝てば官軍。
結果オーライ気質。

冒頭から、ドローンに予算が移行したため、有人最速テスト飛行の中止を告げられても『ならお偉方来る前にやっちゃえばいんじゃね?』と最速決行。

上官から「今後空の主役はドローンになるから、お前が多少抵抗しようが、有人パイロットは必要なくなる」と小言言われると

『でもそれ今日じゃねえし』
と切り返す。

変わんねえ笑
最の高です。

セリフ通り『考えるな、行動しろ』の人なのである。

ただ、なぜルールを守らないか?を考える。

まあ、気質もあるよ。ノーヘルでバイク爆走だし。(飲酒運転はしてない)

今回チームで挑むのは、ガード最強、籠絡無難の谷底に二発打ち込むという無理ゲーミッションなのだ。

なんだかんだでエースパイロットになったマーヴェリックはんの僚機は一機だけ。

本来ならこの僚機に選ばれるのは、成績が一番良かった(であろう)ハングマン一択のはずだ。
しかし、選ばれたのは亡き親友グースの息子、ルースター。

贖罪の気持ちか?親友の息子に対する遺伝的信頼か?ノビシロの期待なのか?

それもあるかもしれない。
しかしここで、前述した『考えるな、行動しろ』を思い返す。

ルールを守っていたら今回のミッションでは少なくとも全員生還は無理だろう。
死人ありきの作戦だ。

しかし、マーヴェリックはんの本当のミッションは『作戦成功の上、全員生還』なのである。
親友を失った彼は、もう二度と仲間を失わないと誓っているのだ。

だからマーヴェリックは訓練中も度々ルールを冒すのだ。生還というミッションのために。

ルースターは父を空で亡くしている。
だから誰よりも『生還』にはこだわる。
遺族の気持ちだって身を持って知っている。
彼の『考えない先の行動』には、『生還』がベースとしてあるはずだ。

もし、ハングマンならどうだろうか?
若さゆえの美徳として、生還よりミッション成功を優先しかねない危うさが潜む。

そもそもマーヴェリックはんとルースターはどちらも空で父親を亡くしたという共通項がある。

しかし、その成長具合は真逆だ。

父の死因を不名誉な死(だと思い)汚名をそぐためルール違反を繰り返すマーヴェリックはん。
一方、父のようになるのを恐れ、ルール逸脱を恐れるルースター。

しかし、彼らはどちらもチームワークを重んじる。

チームを守るため冒頭でテスト飛行中止というオーダー=ルールを破るマーヴェリックはん。

ビーチアメフトで、もやしっ子で男子(唯一Tシャツを脱がない)、韻キャ系のボブが得点した際、彼を肩車して心から喜ぶルースター。

ルールの先にあるものはチームワークなのだ。
規定通りにやるならば、プログラムで良い。
優れた機械の方が優秀だし、
チームワークいらない。

しかし、実戦では想定外の事が起こる。
その際、ルールは意味をなさない。
助けになるのは、チームワークなのだ。
だからこそ、有人パイロットは必要だし、
その為には生還しなきゃいけない。

マーヴェリックは、ルールよりミッションを優先する。
無理ゲー爆撃作戦の成功と、生還が何より大事。
その為に、チームワークを重んじる。

だからこそ、ルースターが選ばれたのではないか?と思う。


ま、何も考えずとも面白かった。
前日、前作『トップガン』観といたのも良かった

一点だけ、ヴァルたん整形の痕跡が痛々しい。
無理が祟って、元プレイガールのお婆ちゃんのような容姿が泣ける。
ヒアルロン酸入れた唇とかね、老けメイクさせて欲しかった…。
体調悪いからしょうがないけど。

IMAXで観れば良かったな。
4DXならより面白そう。
満点。
まるこ

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