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トップガン マーヴェリックのnemのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

前作知らない状態で見たのにこの面白さは異常。

しかしなぜ面白いのか合理的に説明するのが難しい。

ツッコミどころは多い。
あの作戦って戦争が開始されるレベルの先制攻撃だしあんま正当性がない。
ギスギスしていた面々がアメフトっぽいことしただけで急に丸く収まってるとか。
人間ドラマもなんかすごい感じに見えるけどよく考えるとあの映画の中では人間関係が形成される描写は殆どなく、実際の時間経過による俳優の見た目の変化(老化)に頼っていて、こっちが勝手に推察しているにすぎない。

なのに面白い。

他の映画では致命傷になるレベルの欠陥が、今作では殆ど気にならない。抗えないドライブ感で最終的には謎に感動までさせられてしまう。
いい意味でポップな作りに徹底していて、エンタメにステータスを全振りしている。

まず主演のトム・クルーズのカッコよさがハンパじゃない。
齢59とは到底思えない若々しさでバイクかっ飛ばしてるだけでめっちゃカッコいい。
年齢的には若者を諭したりする年長者の役でもおかしくないのに戦闘機を操るセンスはピカイチだし、なんなら命令違反繰り返すあたりまだまだ未熟な男をカッコよく演じているのがすごい。すごすぎる。
これまでの作品だと若々しいことがなんか浮いていたような印象だったけど、今作は手放しにカッコいい。

そしてドッグファイト描写がとんでもない。
スピード感もあって見やすくてカッコいい。すごい計算されて作られてる。
観客に対してもブリーフィングがきっちり丁寧に、何ならやりすぎなのではと思うくらいに繰り返し行われることで、作戦も各機の位置関係もめちゃくちゃクリアになっている。

退屈なパートは一ミリも存在せず、気がついたらラストまで駆け抜けている。
そして見終わった後には、カッコよかったー!という爽快感以外何も残らない。

いい意味で何も残らないw

これは繰り返し見に行くのも頷ける。

ドッグファイトシーンはIMAXの画角になっていたし音響や迫力も含めてこれは劇場で見ないと確実に損をする映画。

最高。


余談
「大した肝っ玉野郎だ」と字幕が出たときに戸田奈津子さん元気なんだなあと思いました。
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