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寝ても覚めてものwoodchuckのレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
3.8
ASAKO I &IIっていう英語タイトルもカッコいいし本質を掴んでいると思う。どこまでもアサコの話でありながら、東出さん演じる麦と亮平の存在感も大きく、二人の役者さんの強さを感じた。こんなことができてしまったら、恋に落ちる展開になってしまうのはわからないこともないなと思えるような完成度。ちょっとした生活のディテールの描写もよかったし、アサコの過去の乗り換えという点でも自分の現状にマッチするストーリーで、いい体験だった。でもやっぱり主演二人の独特な演技が一番印象的だったかな。
私はあんまり3.11で何か思うことがあったんですよ的なところから始まるものが好きじゃない。北海道に暮らしており内地に知り合いもいなかった私にとっての3.11と一般的な人々の中でのこの災害の重要性や現実性にギャップがあり、そのことになんとなく疎外感や、あるいは大してなにもこの災害に思うところがないことへの罪悪感がある。だから最初この作品にトライした時はあのあたりでやめてしまったのだけど、今回最後まで見て良かったな。
「見るレッスン」では一言程度だが取り上げられている。
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