まさなつ

寝ても覚めてものまさなつのレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
4.0
濱口監督がラブコメ撮ったら、こうなるのか!

まあ、これをラブコメと言えるかどうかは分からんけど、私は勝手にそう観てました。インディーズ系でもメジャー系でも変わらない濱口印。一癖も二癖もある。ちょっと嬉しい。

とにかく、胸キュンも泣かせもないし、それどころか、こいつなんやねん💢なヒロインはどう見ても反感しかない^^; 変な大阪弁も 笑、もう、攻めて来てる来てる。濱口さんらしいっちゃらしい。

でもね、「恋は盲目」って言うように、他のことなら常識的な判断ができるのに、こと恋となると、客観的に見たらありえない事してしまうんやないやろか?恋は頭でするものではなく心でするもの。周りを気にするより自分に正直になる方がたとえ結果がどうあれ納得感があるとも思う。だから、恋愛は、文学でも映画でもさんざん描かれてきたのに飽きない尽きない。

朝子は、夢見る少女で、ふわぁっとしてるのに一途で、恋愛経験も浅く、人を傷付けることもリアルで分からないし、子供っぽくピュア過ぎる。そんな彼女が麦と出会い亮平と出会い東北の海を見て、、、。突然炎のごとくなことも、いずれは日常に取り込まれていく。

3.11をこんな風に絡めるなんて!ハッピーにもアンハッピーにも転がりそうな危うい恋やけど、なんかとても清々しい。誰にでもはススメられんけど好きやなぁ〜この感じ。

濱口監督がなぜ主役に東出昌大を起用したのか理解できなかったけど、これ観て合点がいきました。

どこか異星人(笑)な主役二人を囲む脇役陣がリアルでバランスとってる。特に「獣道」で知って、ドラマ版「この世界の片隅で」でもいい味出してる伊藤沙莉は、この人が出てるだけで観たくなるリスト入り決定^_^
まさなつ

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