むるむる

さよならの朝に約束の花をかざろうのむるむるのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

映像は綺麗だからなんとなく盛り上がってなんとなく感動的な雰囲気は感じるが、個人的にわりと苦手なストーリー展開だったのでまったく刺さらなかった。

長寿の者が短命の者達と出会い見送っていく物語は往々にしてあるし私も好きな部類ではあるのだが、主人公の性格と行動原理がなんだか噛み合わない感じがして、何より育てられた息子が主人公に恋愛的な感情を抱いてることをしっかりめに匂わせているのが生理的に受け付けなかった。

見た目が若いまま変わらないから、血が繋がっていないからって物心つく前から母親代わりだった人に恋愛感情を抱けるか…?と私はどうしても思ってしまう(母数増やせばそういう例もあるかもしれないとは考えるが…そういう例は共依存とか病んだ事例でやはり受け止めがたい気がする)
息子の妻となる人に同情した。和解していい夫婦になった感を最後に出していたが、神様視点でこの作品を観ている側的にはその嫉妬簡単には消えへんぞと思うしこの息子健全じゃないと感じる。

主人公の対になる存在的に置かれているレイリアも、なんだかいる意味ある?という印象。
臆病な主人公の対で、最後に成長した主人公が飛んでレイリアを助ける…という部分を描きたかったんだろうなとは思うが、この点がストーリーにおいて意味があったかと考えるとないように感じる。これをやるくらいなら息子とのエピソードをもう少し丁寧に描けたのではないか。
主人公が血の繋がりがなくとも絆を築けた立場だとして、レイリアは産んでも絆を築けなかった母親として対にしてる…?のか……?とか深読みしてみたがその対はさすがに胸糞提示すぎではと思うし、なんにしても物語のメッセージ性にいい意味で関与していないと思う。

命を育て見送る者として、親目線の物語として、なんかもう少しスッキリまとめられなかっただろうか…恋愛絡めなくてよかったんじゃないか?恋愛絡めるんだったらもう少し違う描き方がよかったんじゃないか??
あと日々織るからヒビオルはさすがに安直すぎないかとずっと気になって集中できなかった。