マッサージ屋2号店

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

3.0
ショーン・ベイカー監督作品。
貧困でモーテル暮らしの6歳の娘とシングルマザーの生活を描く物語。

ポスター画やタイトルから勝手にポップでファンタジーな映画かと思ってましたが、描いてる話は結構ヘビーなもの。

ブルックリン・プリンス演じる6歳のムーニーとブリア・ヴィネイト演じる母親はフロリダのディズニー・ワールド近所の安モーテルに住みつき生活している。
定職は無く、収入は安い香水を有名ブランドの空瓶に入れ替えて観光客に売りさばいている。
ムーニーはモーテルの別室の子供らとひたすら遊んで暮らす日常。
やがて生活は苦しくなり…という流れ。

最初ムーニーのやんちゃっぷりが眉唾物でしたが、その後傍若無人なシングルマザーが登場して納得。
親も親なら…ってやつ。
でも6歳なりに強く生きていたってのは終盤で分かります。
感情をずっと押し殺していたんだね。

邦画でもネグレクトがテーマな映画はありますが、今作もまさにそれ。
終盤のどうしようもない悪循環な流れは見ていてつらかった。

ラストが一瞬どういう事が分からなかったけど、子供は子供なりの現実逃避を描いてるんだな〜と理解した。
対比しているディズニー・ワールドの喧騒が虚しい。