なず

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のなずのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

トランプ政権ができた時に話題になった白人貧困層の人たちの話。
この人たちヒラリー・クリントン嫌いだろうなって。
でもディズニーがこの映画許したことにびっくり。
アメリカディズニーのキャストにもこういう暮らししてる人が多いらしいのに。

貧困層の底辺ギャルがその日暮らしで子育てする話で、大人としてどうなの?ってことが多過ぎるのに全然嫌いじゃないしむしろ好きだった。

まず色味が綺麗!お母さん役の人はインスタでスカウトされたらしく、映えがすごい。
緑の髪にピンクのキャップに薔薇のタトゥーすごくよかった!
真面目なシーンでも真っ青な空に紫のホテル、オレンジのお店で暗くなり過ぎない。

そして主役の子役の子が可愛過ぎるし演技上手過ぎ。
ムーニーがいつでも明るくて可愛いし、変にいいこと言ったりしないのが良かった。

ギャルなお母さんはお金稼ぐって言ったら詐欺か体売るかしか考えられないし、子どもにちゃんとした躾もしてない。
でもすごく愛してるのは伝わるし、あんなにお母さんと思いっきり遊んで笑ったことってあったかなーって思う。

この生活に未来がないのは誰が見ても明らかなのに、2人だけがそれに気付いてない。母親は気付いているかもだけど認めようとしない。

ラスト最初「え?!」って思ったけど、じわじわ効いてきてあのラストしかなかったなって。
全然現実的じゃない浮ついた生活をしているムーニーが逃げ込むのは他人の暖かい家庭じゃない。
夢と魔法の王国、ディズニーワールド。
自分たちが住んでいる安ホテルマジックキャッスルじゃなく、本物の魔法のお城が見えたところで突然終わる。

子どもにとって、シンデレラ城は願いを叶えてくれる魔法のお城に見えるのかも。
あの時見たお城はいつまでも2人の心に焼きついただろうなって。
なず

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