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ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリスのmaiのレビュー・感想・評価

3.7
びっくりするほどの長尺なので、途中ウトウトしてしまったのは許してほしい…という感じなのですが、無駄なシーンはなくって、とにかく圧倒されるばかりでした。

眠たくなってしまうのは、図書館の現状や姿勢をナレーションなしに切り取るからだと思います。ナレーションなしだと、説明せずに全てを見てもらうことになる…からこそ、講演や集会のある程度の尺を持った一部始終を見てもらうことになるので、映画の内容に直接的な関係性はないシーンも写し取られていて、ついつい眠くなってしまうんですね。もう、そこはごめんなさい!で許してほしいです。笑

ただ、「公共」と名のつく図書館が、どうバランスを取っていくのか?またどう市民に寄り添っていくのか?を主軸に置いた凄く興味深い内容で、シニア・子供・若者といった世代での区切りで対象を捉えたり、研究者・親・学生・ホームレスなど立場や身分といった分類で対象を捉えたりと、どんな人でも有意義に使えるようにし、それが持続的に続けられるにはどうしたらいいかといった難しい内容にまで考慮が及んでることを知れました。

そういった点では、図書館スタッフでの会議は本当に興味深かったです。さまざまな意見が出るけれど、その方向性は「図書館を持続的なものに」という一貫性があるので、活発な議論が行えてます。
その誇りに感動しました。

めちゃくちゃ長いからなぁとちょっと尻込みしてたのですが、わざわざ旅先で観に行く時間を作ってよかったなと思いました!

図書館や本が好きな人はもちろん、「知識」といったものに惹かれる方には十二分に魅力的な内容だと思いますし、思ったほど長く感じないくらいにぎゅっと要素が詰まった映画になってます。
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