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戦争と平和のnkのレビュー・感想・評価

戦争と平和(1965年製作の映画)
4.2
世界映画史上、文字通り空前絶後の規模で制作された文芸映画。投じられた製作費は1965年の全ての日本映画の総計に匹敵するとか何とか。とにかく質量的な巨大さで観客を圧倒していく映画ではあって、ボロジノの戦闘描写なんか、これを観てしまったら他の戦争映画は全て霞んで見えてしまうんじゃないかと思うほど。地表を駆ける軍馬の群れを観ているだけでも幸福になれる。だが、これだけの手間と時間をかけてもなお色々と舌足らずに感じてしまう(殊に第4部はとっ散らかっている)ところは、やはり小説の映画化というものの難しさなのか、あるいは『戦争と平和』という大長編小説の恐ろしさか。
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