クリーム

人間機械のクリームのレビュー・感想・評価

人間機械(2016年製作の映画)
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低賃金で劣悪な環境で働く労働者達を追ったドキュメンタリー。
タイトルの通り機械の歯車の様でした。
1日12時間労働。過酷過ぎて寝そうになる子供。工場内はとても汚く、雨が降ったら水浸し、音も凄いらしく、ラーフル·ジャイン監督は繊維工場に3か月間滞在して撮影を行ったが、それが原因で聴力が麻痺して2年間大きな音の音楽を聴くことが出来なくなったらしい。
気分転換にタバコが買えないからと安いパーンと呼ばれる噛みタバコを噛んでいたが、依存性、発癌性の高いものらしい。
組合が出来れば、労働時間も変わるかも知れないが、組合が出来ても上層部によってリーダーが消される。組合よりも斡旋業者が強い現状。裁判を起こそうにもお金も時間もない。国が変わっていかないと無理なんだろうな。
撮影を終えて帰ろうとしたときに労働者に監督が詰め寄られるシーン。これを何故、最後に組み込んだのか?ちょっと考えさせられた。監督に食って掛かるのはお門違いで労働者のイメージダウンなのにわざわざ入れたのは、あれを彼等の声として届けたかったのか?確かに胸につかえたけど、良い意味で伝わってない気がした。

※あの地域には1300軒くらいの工場がある。映画に出てくる工場は、そのなかで一番よいと言われているなんて、他の工場がどんな状況なのか?ゾッとします。
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