東京から転校してきた女の子がいじめに遭う話。
「ゴールデンカムイ」で可愛いアイヌの少女を演じていた山田杏奈さん主演映画ということで見てみました。
ジャケット写真からは想像つかないくらいグロくて痛そうな描写がずっと続く感じでした。
かなりインパクトのあるシーンが多くて、そっちに目が行きがちだけど、複雑ないじめの構造とか、一方的でいき過ぎた愛情とか、いびつな親子関係とか、問題提起は盛りだくさん。自分が中学生の頃って随分昔なのですっかり忘れてしまっていますが、今考えると危なっかしくて、もろくて、良くも悪くも周りの影響を受けやすい年頃だったなあと思う。そして時としてそれは暴力的になって他人を平気で傷つけることもある。あと先を考えず、湧き上がってくる感情に従って行動するのが正しいと思い込んでた気もする。
これは映画なので、復讐劇という、ある意味観客の見たいものを期待通りに見せてくれるが、現実社会では、いじめを受けた子が自ら命を断つことで初めて起こったことが明るみになるというのがほとんど。
いじめの遠因となる、異常な親子関係や、無関心な担任教師なども描かれていて、複雑な人間ドラマとして見ると興味深い展開でした。
