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ミスミソウのtruthのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
4.8
傑作。震えた。
生々しい大量の血で表現される10代の息苦しさや焦燥感とは対照的に河原で移動撮影の素晴らしさと揺れるカーテンの柔らかなタッチは息を呑んだ。
あり得たかも知れない時間軸。
「家を焼かれた少女の復讐劇」という単純な物語のフレームからことごとくはみ出してドライヴしていく様は「スリービルボード」を思わせた。
強いて言えば、女の子たちの深みのあるキャラクターに対し、サイコな彼のキャラクターが少し漫画的だったかも知れない。ただ、作劇的には必要だったと思えば納得。
とにかくこんな堂々としたルックの(何のエクスキューズも必要ない)傑作が観られたことに感謝したい。
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