うまお

スリー・ビルボードのうまおのネタバレレビュー・内容・結末

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

めっちゃ面白かった。
今作が面白かった最大の要因は脚本の構成力の巧みさだと思う。
街の看板からこんなに話広がる!?

そしてその脚本を読解する役者陣の力量も。

まずは、マクドーマンド姐さんの芝居。流石の一言。
復讐のための行動がエスカレートし、狂気的になってゆく恐さと、そうなってしまう要因となったことへの後悔や、不完全さ、弱さが同居していた。

これはほかの役者陣もそうで、表向きの行動とその理由となる葛藤が素晴らしかった。

印象に残ったのは後半のレストランの、ジェームズの悲哀と、その後ワインボトルで頭かち割るんじゃないかっていうハラハラ感。

さらに演技や脚本だけでなく、音楽の使い方も素晴らしい。
火事のシーンでの荘厳なBGMはまさに人間の業を描くのに素晴らしくハマっていた。

ラストの解釈。
僕は、踏みとどまると思う。
それがこの作品のメッセージだと思った。
というか、そう願いたい。

余談。
これ、日本でやってくれないかなーと思ったらこないだみた吉田恵輔監督の『空白』にすこし似ていた。タイムリーだった。
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