LILIUM

スリー・ビルボードのLILIUMのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.2
娘を殺害されたミルドレッド、警察署長のウィロビー、署長を特に慕っていた警官ディクソンを中心に、それぞれの側面から、事件とその事件についての看板にまつわる様々な騒動を描いたサスペンス・ミステリー作品。

「怒り」がもたらすものは何か。これは単なる犯人探しのストーリーではありません。

母として、娘を殺害した犯人を何としてでも見つけ出したい、しかし周囲から理解を得られない孤独な闘いの中で感じる不安。差別意識を隠しもしない嫌な奴 ディクソンのみせる正義感や優しさ。ミルドレッドにとっては非協力的で敵とさえ思える警察側の面々の それぞれの家庭でのふるまいや心境。

人の多面性、善か悪かで割りきれない人間の心について触れた作品でした。
テンポもよく小気味いい笑いも交えつつシリアスで愛のある展開をラストまでワクワクしながら楽しめました。
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