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スリー・ビルボードのmahirunoahiruのネタバレレビュー・内容・結末

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

 えー! めっちゃよかった! こういうのが本当の正義の話、勧善懲悪の話なんじゃないかなと思った。みんなが(渋々ながら)納得しているこの世界に文句をつけるっていうのは、反発もあるし、穏やかな人達の穏やかな生活が脅かされることもある。でも声をあげたことは絶対に正しい。痛みを伴いながらもだんだんと変わっていくものなのだよ。という本質がありつつ、『イニシェリン島の精霊』もそうだけど、登場人物達の殺意が……殺意が高すぎる……!笑 なんでそんなあんたたち戦闘民族なん??? 空気読みばかり得意になった島国の人間にはちょっと理解できないノリ。うーんそんなところが大好き映画かも!
『イニシェリン島の精霊』はおそらくアイルランド内戦の知識がないと評価しにくい、ちょっと抽象的な内容の映画だったから、『スリー・ビルボード』がこんなに具体的なテーマ性がある映画なことに驚いてしまった。マーティン・マクドナーの他の映画も観なければ~。
 役者さんで言うとウィロビー署長のウディ・ハレルソンさんが、病院でひとりになった時に「もうほんとにやだぁ~」って顔するのがよかったな。『アラビアのロレンス』のファイサル王子の登場シーンの「らくだで戦闘機に勝てるわけないよぉ~」って顔も好きだし、『ダイ・ハード』でブルース・ウィリスが裸足に刺さったガラス片抜くところは小さい頃から好き。男性の情けない顔が好きなのかもしれん。
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