このレビューはネタバレを含みます
久しぶりに最後まで先が読めない映画。
観た後は1人でボーッと考えたくなる。
娘を失った怒りや悲しみ。このやるせない気持ちは一体どこにぶつけたらいいのか。彼女のどうしようもない感情は火の様に周りに広がってゆく。向けた矛先が正しいと信じきって、ぶつけて、後になって後悔して。でも自分じゃ火を消すことは出来なくて。後悔したまま燃え続けることしか出来ない。
話の作り方というか持っていき方がすごい。見ているこっちも火をつけたのはアイツだ。完全にアイツが悪いと心の中で勝手に決めつけていた。
この映画を見ながらどこかで犯人はこいつなんじゃないかと全員を疑ってしまう自分がいた。誰も悪くないのに。
派手な映画じゃない静かな映画なのにどの映画よりも考えさせられる不思議な映画。誰かと語りたくなってしまうね。