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スリー・ビルボードのQMのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
2.5
あまりにも絶賛されていたから。多くの人が褒めると、どんなテーマのものであれ、無意識のうちにその映画は素晴らしい映像、音楽と、すっきりとした観後感を与えてくれるものと期待して安心してTohoなどに向かえるのだが、だからこそ、最後のあのかんじには苦笑いしてしまった。
時間の経ったいま考えれば、頭ではすごくその視点のすばらしさ、色々な課題やメッセージを含んでいることを想像できて「理解ができる」のですが。もういっかいみようかな。

今回、一番前の一番はしっこという、ふだんならその回自体を見送るものを、人気なので、という理由だけで着席した。ちょっと顎を引きながら左上を見続ける形になり、自然とスクリーンごしに左隣と、さらに隣の、ふたりともひとりで来ているお兄さんたちの反応が時折視界に入る。泣いていた。自分がまったく悲しいとも嬉しいとも思わないシーンで、男性ふたり、それも、友達ではないので同じ嗜好性、感受性が似ているというわけでもないと思う。なのに。これまで映画を観るときに流す涙ってどんなテーマ、シーンで共通して出ていたんだろうって思わず自分を振り返ってしまったくらい。悔しそうな顔して泣いてたから、人に裏切られた時って涙でるんだってはじめて知った。
だれも悪のために犯罪をおこさない、結果的に犯罪となったものも、その時その人にとってはそれが善だったから行動したんだ、って趣旨の話をおもいだした。
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