男はくらいよ監督さそり

スリー・ビルボードの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.5
今年のアメリカ映画屈指の傑作です!個人的にはアカデミー作品賞受賞の『シェイプオブウォーター』より心に響きました。
何というか、善も悪も被害者も加害者も皆同じ混沌とした田舎町。
これはアメリカそのものでもあり、世界中の国々でもある。人種問題、レイプ、暴力、崩壊家庭、様々な問題を抱えながら生きている人々を代表するフランシスマクドーマンド演じるダーティハリーみたいな暴力おばさんが物凄い。
そして善なのか悪なのかサッパリ不明な警官たち。サムロックウェル、ウディハレルソンの演技が素晴らしい!
色々な事件が起きてもちっとも解決しないのは、この杜撰な捜査の警察じゃしょうがねえなっていう悲惨さ。
予想の斜め上を行く展開で、後半はもう何が善で悪か混乱する。ラストには背筋に鳥肌が立った!こんな事は映画観てきて初めてかも知れない。