しー

スリー・ビルボードのしーのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.0
ミズーリ協定。知らなかった。あの辺の北部と南部の間の州ってみんな中立なのかと思ってました。みなし南部みたいな奴隷制支持州があったんですね。勉強になりました。

久しぶりにいい映画を見ました。
1番いい人が1番悪い事をするのが切なくて身悶えするようでした。あれは許されないわ。

見方によっては、革命アリの大富豪を擬人化した物に見えなくもないです。赤と黒のカード。
だから主人公がミドルに音が近いミルドレッドなのかな。彼女は7だね。
登場人物も13人+ジョーカーの2人くらいだった気がする。ジョーカーのブラックが新しい所長でレッドがレッドなんだな。
違うな。ジョーカーのブラックは看板の人だ。正に切り札。革命起こしたのは鹿だよねぇ。
そうなると、家から見た3枚のビルボードの裏側にも色々な暗示が見えてきますね。こっちに手札を持ってて、ゲームの相手は警察、メディア、街の人もしくは犯人ってことかもしれないし、4つのマークが揃ってるはずのカードが1枚欠けてしまって、もうトランプとして成り立たない、あの家族の姿なのかもしれない。見る人によって色々解釈ありそうですね。

カードが足りなくなったトランプ。劇中では娘とケンカしてる所しか描かれないけど、ミルドレッドの喪失感と絶望がひしひしと伝わってきます。きっと娘はハートのエースだったんだろうな、と思うと泣ける。


ラストは最強になった元クズの残り札の3を切って上がりですよ。ミルドレッドはこの勝負、勝てたのか。どうでしょうね。
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