Yui

ダンボのYuiのレビュー・感想・評価

ダンボ(2019年製作の映画)
1.0
唯一、大嫌いなディズニー作品。
アニメのダンボは大好きです。

本当にショックで映画館を出ようか迷いました。

アニメでは、ダンボは喋らないけど、他の動物たちは喋るという設定なので、ダンボが喋らずとも同じ動物同士、意思の疎通が取れるし、ダンボが辛い時悲しい時ティモシーが傍に寄り添って励ましてくれて、それが観ている人との架け橋になってダンボの気持ちが分かるという作りだったので何の違和感もなかったのですが。

実写はダンボも動物たちも喋らず、人だけが話すのにダンボと意思の疎通が取れている設定で、無理がありすぎました。ただ、ダンボが人間の言うままにしていて、ダンボの感情なんかこれっぽっちも感じないんです。

それと、アニメではダンボがゾウにいじめられたりしますが、あくまで動物社会で起きていることです。
実写は人間からいじめられます。映画とはいえ動物虐待にしか見えず凄く不快でした。

そのまま人間の家族との関わりのストーリーが進んでいくので、ただずっとダンボが人間に振り回されてるようにしか見えず、飛ぶ練習も、お願いだから止めてあげて欲しかったし、ダンボに乗らないでという気持ちしか芽生えず辛かったです。

アニメではサーカスの場面も出てくるけれど、あくまで動物たちの世界中心に描かれ、人間はその周りにいるので、動物と人間の関わりは余り出て来ず、動物たちが喋れるので一方的に人間が言うことを聞かせているように見えない作りになっています。

幼い頃見て覚えている怖かった部分も、サーカスじゃなくてピンクのゾウです。
人間の印象なんて、そういえばサーカスの話だったな、人間いたな、ぐらいなんです。
でも、実写では動物が喋らないし、ティモシーなんてティモシーなのかも分からないし、全て人間の都合に見えるので、怖くてトラウマになるのはサーカスによる虐待に見える所になってしまいます。ティモシーのいないダンボなんてダンボじゃない!

どこかでこの不快感がなくなるんじゃないかと最後まで観ましたが、最後まで都合のいい解釈と設定は変わらず、本当に嫌な気持ちで映画館を出ました。

夢も希望もなかったです。ずっとダンボが可哀想で、なんでダンボにこんなことするの?と泣いてるだけの時間だった。二度と観たくないし、ティム・バートンにはガッカリです。

アニメのダンボが大好きなので、本当に辛い映画でした。何が伝えたかったのかさっぱり分かりません。最悪。
Yui

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