ねまる

ガーンジー島の読書会の秘密のねまるのレビュー・感想・評価

4.0
"The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society"
邦題のがまだ分かる、なんのこっちゃな原題。
再生するとすぐ分かる、このタイトルの意味と、これ好きだと言う感覚。

タイトルからも、始まった映像からも、
何も分からないのに、
好きだな、と思えるこの直感は信じていい。

第二次世界大戦中、ペンネームで物書きをしていたリリー・ジェームズ。戦後、その本が売れてサイン会回り、地位の高い男性からプロポーズもされて、順風満帆のようだけど、何か違うとも感じている。
そんな時1通の手紙が届いて、、、

戦時中この島で、そしてThe Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society=読書会で何が起きたのか、島の人々との温かな関わりの中で、紐解けていく様子も美しいし、謎解きよりも戦争によって傷んだ一人一人の心を解いていくような優しい起伏が気持ち良かった。

『ダウントン・アビー』の
ローズとイザベルとシビルとヘンリーという上階の人たち大集合。
ローズとヘンリーは全然違う役作り、イザベルとシビルは一種の継承があってまた面白い。
リリー・ジェームズが彼女自身も、出演作も素晴らしいのはいつもだけど、
今作はシビルこと、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイに痺れたなぁ。この子の芯のあるかっこよさには敵わない。

本が、文化的な活動が、何かが、
人々を繋ぎ、出会いを結んでいく。
時々、オンラインで友達と好きな映画について語り続ける会をするんだけど、
こんな時代だからこそ、違うところにいても同じものを観て、語り合う、そんな時間や仲間を大切にしたいと思った。


ネタバレはコメントに。
ねまる

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