FREDDY

ガーンジー島の読書会の秘密のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

メアリー・アン・シェイファーとアニー・バロウズによる小説『ガーンジー島の読書会』を原作としたドラマ作品である本作は、1941年、第2次世界大戦直後の、イギリスで唯一のナチス・ドイツの占領下にあったチャンネル諸島の1つであるガーンジー島を舞台に、大戦下に人々の唯一の支えとなっていた、エリザベスという女性が発案した読書会によって本が人と人を繋いだことに感銘を受け、取材のために島へと訪れた作家のジュリエットの視点から、島から姿を消した読書会の創設者であるエリザベスや読書会にまつわる重大な秘密が解き明かされていくという内容となっているのだが、率直な感想としては、主人公である作家のジュリエット・アシュトンによる恋愛ドラマこそは王道パターンの展開を見せるので真新しさは感じられませんし、もう少し違った展開が見てみたかった気もしないではないが、本作は恋愛ドラマよりも"読書会にまつわる秘密"が主軸となっていて、舞台がナチス・ドイツの占領下にあったガーンジー島であることや、読書会の創設者であるエリザベスの行方を追う中で語られる、読書会のメンバーらが隠していた重大な秘密が交流を重ねていくうちに紐解かれていくのは当然ながら面白く、個人的には最後まで楽しめましたし、リリー・ジェームズやペネロープ・ウィルトンなどといったキャスト陣の演技も良かった。何よりも"本"というものが人と人とを結び付けている重要なアイテムとなっていることや、ナチス・ドイツの占領下にあった戦時中に厳しい生活を強いられていた中で、登場人物らが読書会によって救われていたことに微笑ましいものも感じられ、観る価値は大いにありましたね。ミステリーというよりは恋愛ドラマ寄りの作品ではあるが、オススメは出来るかと。
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