AB型の末っ子

ヘヴィ・ドライヴのAB型の末っ子のレビュー・感想・評価

ヘヴィ・ドライヴ(2018年製作の映画)
4.1
ニア・ダコスタ監督の一本目。

ストーリーは、非常にシリアスで鬱。
テッサ・トンプソンの軽口が多少あるので、暗すぎるとまではいかないが、内容のキツさはあまり和らがない。

邦題のヘヴィ・ドライブから、劇中の運転シーンが特徴かと思いきや、運転シーンはさほど印象的でもなく、むしろテッサ・トンプソンとリリー・ジェームズが歩いてるシーンのほうが頭に残る。
邦題も原題のLittle Woodsを訳す方が良かったのでは。

ニア・ダコスタ監督の特徴は、カメラワーク。
今作ではそこまで目立つシーンは少ないが、それでも、言葉では言い表しにくいけど、そっと心に触れてくるシーンが多い。後半の国境近くのちいさな森を通るシーンはもちろんのこと、テッサ・トンプソンが二日酔いでフラフラしながら台所で水を飲むシーンのカメラの動きは、観たことのない面白さを感じた。

11月公開のキャプテン・マーベルの続編「ザ・マーベルズ」の予告でも所々感じるニア・ダコスタ監督の手腕。それまでに、「キャンディマン」を観ておきたい今日このごろ。