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ワンダーウーマン 1984のmasakaのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

今回ガッツリネタバレしてます。
仄めかしどころじゃなくズバリで書いてますので、未鑑賞の方は要注意です。


代償と引き換えに願いを一つだけ叶えるアーティファクト。その力を手に入れた男によって破滅へと向かう世界をダイアナは救えるのか。

今作はある意味ダイアナの敵は1人のヴィランじゃなく世界中の一般人、という、まぁあからさまにコロナによって浮かび上がった『人の良識』に焦点を当てた作りになっていて、そのせいか、WWのヒーローとしての活躍が今一つ...
冒頭の、幼いダイアナの競技での奮闘ぶりの方が余程スカッと楽しめるけれど、ただの競技だから、同じく幼い女の子がものすごい身体能力と頭脳で逃走する『コロンビアーナ』ほどの緊張感も無くて印象も薄め。
というか冒頭のアレは『伝説の勇者アステリア』の前振りでしか無いしね。

で、今回ダイアナはアステリアの鎧(ティーザーにも出てる金色の鎧)を着て戦う訳ですが、ヴィランのチーターであるバーバラは、別に願いを取り消しても全然いいんじゃないの?としか思えなくて、なんであんなに拘ってるのか分からない。
だって、バーバラが願いで手に入れたのって視力とスーパーパワーだけなんだもん。
元々スタイル良くて顔も綺麗で、いくつも博士号取るほど頭良くて、地味だったのは性格と好みの問題だけなんだから、願いを返上したってセンスの良い服着てコンタクトにしてお化粧頑張ればいいだけじゃん。
ダイアナだってそう言って説得すれば良かったんじゃないの?

マックスとの対決に至っては、ほぼダイアナは手出し出来なかった訳だし、そもそも真っ先に願い事をして、散々取り消すの嫌がったダイアナは盛大にブーメランな状態なんですが。

そもそも、水を奪われたイラクの人達や、暴動に巻き込まれた人達は、誰一人として「平和な世界」を願わなかったのか?と。
全世界の人達が私利私欲の願いしか言わなかったとは思えないんだけど。

ダイアナが世界に呼びかけて願いを取り消した事で世界が救われた、となった訳だけど、それよりも世界中が自発的に平和で幸せな世界を願って世界が救われる的な展開の方がよっぽど御伽噺ぽくて(クリスマスだし)後味も良くなったんじゃ?と思うのよ。

私が脚本書くなら、ダイアナも願いを取り消さず、スティーブ共々死にかける→世界が瀕死になる→人々が平和を願い始める→自発的に願いを言った人も取り消して平和を願う→ダイアナが反省して願い取り消し→マックスが息子のために願いを取り消して解決、にするかな。

そもそも真っ先にマックスが自分の願い「石そのものになる」を取り消した時点で、その後の願いは全部無効になってんじゃね?とも思うし。

今回ダイアナが自分の願いを取り消したのだって、結局「それ以外勝つ方法がないから」っていう理由で、自分が反省したわけじゃないんだよね。
スティーブが生き続けるって事は、憑依(?)された人の人生奪うって事なのに、欠片も問題視しなかったし。
人としてあり得ないでしょ。
ラストバトルでドヤ顔してるワンダーウーマンに、かなりドン引きしてしまったわ。

諸々不完全燃焼で、如何にも女性が考えそうな『都合の良い道徳感』が鼻についてしまって残念でした。

今作はおまけ映像のリンダ・カーターakaアステリアのための盛大な前振りだと思うことにします。
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