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ワンダーウーマン 1984のFemindのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

前作を経て、この作品を観たときに泣かずにいられるだろうかと思った。

前作の話を少々忘れてはいたが、それでも作品に引き込まれるパワーがあった。
ダイアナが普通の人間の世界に来てしまった事で知った恋情、別離の悲しみを経ての孤独を神の力で一時埋められたかりそめの幸せ、それをいつか手放す決断を迫られるのだろうと思って構えたが、非常に苦しい気持ちにさせられた。(そして号泣した。)

泣きながら別れを告げて敵に走りながら向かって空を飛ぶシーンはずっと悲しくて悲しくて仕方がなかった。思い出しても泣きそうになる。

人の世に混じって、初めて知った恋心を別離で砕かれて、それを忘れずにいながらもきっと時間が傷を癒やしていただろうに、また傷を開かれて、楽しく過ごした現代での記憶を埋め込まれたダイアナの姿が、神なる力を所持していても痛々しく、世界を守る使命に従う意志を悲しく感じた。

そこに繋がるまでの、蘇ったスティーブとのシーンも素晴らしかった。
スティーブがダイアナに社会の様々を解説して回るシーンは前作と対であったり、花火の中を飛ぶシーンはロマンティックの極みで美しかった。
飛行機を操縦して感極まるスティーブの表情は、ダイアナの記憶に深く刻まれたと思う。(このシーンのクリス・パインの演技は素晴らしかった)

アクションは痛快そのもので、力の差はあれどダイアナとスティーブが協力する砂漠での追跡シーンは手に汗握った。

最終的に全ての人間が自己の欲望を捨て、世の平和を選ぶシーンは救いに溢れていて、現実世界でもこうであればいいのに、と思わされた。
次回作にスティーブは出てこないのかな、出てきて少しでもダイアナが笑顔でいてくれたらいいのにと思う。
DCでまたジャスティスリーグ作って欲しい。
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