Larx0517

レジェンダリーのLarx0517のレビュー・感想・評価

レジェンダリー(2017年製作の映画)
2.9
個人的に興味深い映画。
かなりマニアックな見方だが。

初めてアイルランド語を聞いた。
ローマの使者フランス人ジェラルドゥスと話す時など英語を使い分けているが、シトー修道士同士ではゲール語(アイルランド語)。
ノルマン人はフランス語。

キリスト教修道士といいながらも、土着のケルト神話の伝説、妖精(シー)、ダーナ神族などを未だに信じているのが面白い。

キリストの脇腹を刺したロンギヌスの槍など、聖遺物は世界中にある。
マティアの石など知らなかった。
12使徒マティアは石打ちの刑で殺されたと言われている。
しかしその石が聖遺物として、(アイルランドに)あったか調べたが、少なくともGoogle先生は教えてくれなかった。

さらに映画『ホビット』シリーズのリチャード・アーミティッジの「等身大189cm」の姿を見れた。

戦闘シーンなど、グロいというよりは、生々しい。
それだけに単調で、短いカット割りで、見せようともしていない。

どこまで事実に忠実なのかは分からないが、「ありうる」話。

ファンタジーとして見ると物足りないかもしれない。
歴史ものと、それこそBBCの歴史ドキュメンタリーとして見ると面白い。
その代わりに、登場人物に感情移入することもない。
言い換えるなら、TVではなくハリウッド映画レベルの「エンターテイメント」を期待して見ると、肩透かしを食らう。
特に日本人である私達には、当時のヨーロッパ情勢、キリスト教の歴史について、無知な部分もあり、なかなか話に入り込めないのも事実。

たがそれだけにダーマッドの「最後の決断」にも共感できるのではないか。
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