Fsuke

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのFsukeのレビュー・感想・評価

4.0
青い瞳のジェームズ・ボンド、完結。

ダニエル・クレイグがボンドに決まってから、見た目は何度か取り沙汰されてたと思うけど、今回は意図的に青い瞳を取り上げていたと思う。

そもそも見た目に限らず、クレイグ版007は解体、脱構築みたいな印象が強い。
それはスカイフォールがやっていたような、今までの定型を外すようなことだけではなくて、ジェームス・ボンドというプレイボーイなキャラクター像に関しても言える。
男性や女性の立場が見直されていっている今の時代で、色々考えながらやっているのが伝わる。
アナ・デ・アルマスがボンドの引き立て役ではないのもそういうことでしょう。
というかアナ・デ・アルマス可愛すぎる。

それを踏まえて、一本の長い物語として完結したクレイグ版は、次世代へ繋ぐ重要な作品として有終の美を飾ったんじゃないでしょうか。


正直、キャリー・ジョージ・フクナガが監督だからトゥルー・ディテクティブみたいな切迫感ある演出を期待してたけど、そこまでのはなかったかな。
でも大自然の中での戦いや長回しアクション、終盤の基地での照明はカッコ良かった。
脚本にも関わっているみたいだし、後任で監督に決まったにしては、結構キャリー・ジョージ・フクナガの作風も出ていたと思う。

あとメタルギアソリッドっぽい。
報復の連鎖、その果ての人間を管理、コントロールする様なシステム、人は何を残すのかみたいな会話とか。
思い返すとかなりメタルギアソリッドだった気がする。
Fsuke

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