サンドマン

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのサンドマンのレビュー・感想・評価

4.0
個人的ダニエルボンドNo. 1

気付いてみればダニエルボンドになってもう15年。
カジノ・ロワイヤルの若々しい爽やかマッチョイケメンも貫禄がその演技やシワ、お腹に出まくっており最高にハマっている。

ダニエル版007はエンタメ性よりも少し癖を帯びた、シリアスで込み入った登場人物の感情変化や思想や思考が強く現れた少し観る人を選ぶかもしれない渋い作風。

しかし今作は少しエンタメ性に振っており作品全体のバランスとしては万人受け出来そうな雰囲気。

しかし、そこはダニエル版。
すこし闇を感じ個々のバックボーンが強く繋がり合い結果に導いている。
それがエンタメ性の部分と上手くバランスが取れており観ていて飽きない。

何より今回は飽きるも何も飽きさせない演出の目白押し。
映像やキャストの演技から出る緊張感とBGMが心地良いほどマッチし観ているものに高揚感を持たせる。
もちろんアクションも良い。

少しクリストファー・ノーラン的かも知れない。

昔ながらのファンからすれば賛否が分かれるのも仕方ないかと思うが、僕は好みだった。
007もスターウォーズの様に長く続くシリーズ、皆年齢的に世代に合う作品が1番愛着が出るのではないでしょうか。

僕はピアース・ブロスナン版の後期と今シリーズのダニエル・グレイグ版が綺麗にハマってますので僕からすればダニエルボンドがボンドなのです。
ここら辺も好みが分かれる原因があるのかも知れません。

ダニエル版は全部好きですが今作もまた好きな作品になりました。
やはり思い入れが強く、最後のダニエルボンドと言う事でそれなりに思う事はありしんみりしながらも楽しく鑑賞できた。

個人的には最高傑作の集大成と言っていい作品。


ただ、なぜ星が4なのかと言うと、ラストに納得がいかないから。
その終わらせ方で良いのか。
少し不憫に思ってしまった。


そして、時代的に仕方ないが次世代の007の存在。
やはりというかやっぱり女性を使いたがりますよね。
個人的に分かる部分もありますが、やはり少し違和感を覚えました。
007じゃなくて他のナンバリングでもいい様な気がしますけどね、ここは難しいところなのでしょう。
ただボンドの愛車アストンマーティンをボンドには古いアストンに乗せ次世代に最新のアストンに乗せる演出はよかった。

そして今作の敵の存在。
あのスペクターを壊滅させるほどの組織。
サファン役のラミ・マレックは素晴らしかった。
がサファンと言う男の何とも言えない小物感は最後としては物足りない感じがします。


といっても少し気になる部分程度なので皆さんにお勧めします。
と言うか007って好きな人しか見ないイメージです笑
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