No.2536
【ソン・ガンホに始まり、ソン・ガンホに終わる】
名優の真骨頂だと思います。初めは能天気なおじさんだったのが、光州事件の核心に触れていくにつれ、段々と「人として」「ちゃんとした人」になっていく。
「人相」が変わっていくんです。そりゃ、あんなことに巻き込まれていけば、人相だけじゃなく、人間としての態度そのものも変わらざるを得ない。
一方、命がけで光州事件を世界へ伝えたピーター。演じたのはトーマス・クレッチマン。
「戦場のピアニスト」では、エイドリアン・ブロディ演じるシュピルマンの運命を左右するナチス将校という、重要な役どころでした。
その彼が今作では、軍人に銃を向けられる側の民間人記者として、「光州」の運命を握りました。
光州での武力衝突のシーンは、思いのほか迫力・臨場感があり、息を飲みました。
「白旗」とは何のためにあるのか・・・。