みどりくない

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のみどりくないのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

虐殺の2文字が頭をよぎるほど、白旗をあげている市民が一方的に殺されていた。政府の軍に市民が殺されていくなんて、遠い国の話だと思っていた。映画の中の世界でも、第二次世界大戦か内戦中の東南アジアやアフリカが舞台になっている戦争映画しか想像できない。すぐ近くの国、韓国の1980の話なのだということに違和感をずっと感じながら観た。この悲劇は30年前に身近な世界で起きていたことに驚くと同時に、自分の国で起きている人ですら報道されなければ全く知らないことにも驚いた。

映画を観ながら、市民を殺していく軍の人たちの正義はどこに行った?と疑問に思いながら観てしまった。けど、この慢心こそ危険で、正義があるから殺せるのだということも「アカ」を憎む人達から感じた。「国のため」とか「アカは危険」とか、私にもある正義感だというのが自分でもこわい。
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