「ヒメアノ〜ル」や「空白」の吉田恵輔作品。
吉田恵輔監督にとっての映画つくりは、「自分のお尻の穴をみんなに見てもらう」ことと一緒だそうで、自分の恥ずかしい所を今作でも見事にさらけ出している。
ストーリーの大筋は、兄弟姉妹によるディスコミュニケーションもので、正反対の性格をしている兄弟姉妹がいがみ合う話。
僕は4人兄弟の長男なので、割とわかりみが深い内容だった。
本当に兄弟って、正反対に近い性格になったりするんだよな。無意識で同じ方向にはいかないようにするのかな。それとも、兄弟バランスみたいなものを保とうとするのかな。
まぁ理由はわからんけど、性格が違う分、お互いに持っていない部分を、憧れたりするんだよな。でも、その憧れが嫉妬や怒りに繋がって、ギスギスの関係になったりする。
今作は、そこのギスギスをちゃんと描いていて、吉田恵輔のいやらしさが出ている。
普段感じてはいるけど、あまり意識していなかった感情を、物語に落とし込むのが本当に上手い監督。