にゃおすけ

悪魔祓い、聖なる儀式のにゃおすけのレビュー・感想・評価

悪魔祓い、聖なる儀式(2016年製作の映画)
4.1
悪魔祓いというと中世ヨーロッパを連想するが、本作品の舞台は現代イタリアである。
精神疾患にも似た「Satanに取り憑かれた人々」に、カトリックの神父が「除霊」を施す姿を描くドキュメンタリー。Satanに取り憑かれている様子は狂っているが、映画それ自体は至極正気である。だからこそ圧倒される。

人の弱さというものは、人間の理解や支配の及ばないものであり、私たちの計り知れない何か(本作では宗教)によってのみ受容できるのかもしれない。正直、Satanや憑依はよくわからないが、誰しもにSatan的要素は存在すると感じた。だが現代はそれを異物として排除しようとする趣が強いので、宗教的救済が益々求められるのだろう。


なお、キリスト教に関する描写が続くが、それらに関する説明はほとんどない。基本的な知識がないと少し難しいかもしれない。
にゃおすけ

にゃおすけ