じゅんP

ハード・コアのじゅんPのレビュー・感想・評価

ハード・コア(2018年製作の映画)
3.8
自分の都合や理想を自分勝手に追求する人間が大勢を占める世界に対して、たぶん何百回も何千回も繰り返してきた「クソが!」という自分勝手な心の内を頭突き一発で見せつけられて、いきなりこの映画を見放せなくなった。

どこかで外側に期待しつつ、結局内側も外側もいつまでも変わらない・変えられないもどかしさを受け入れて歩き続けるのか。外側にある種の見切りをつけ、悟ったポーズで逃避する自分を騙し、満たせる範囲を満たして満たされてると錯覚させた自分を良しとするのか。

すり減ってか細くなっていく自分をトバしてあげられるのは客観的な自分だけなんだけど、クソの役にも立たない愛だの幸せだの豊かさだのに見せかけた何かを削ぎ落としてった先で、ひとりで完結したんじゃ寂しいじゃないですか。だからと言って自ら差し出して積極果敢に搾取されてく中で生まれた狂依存なんてロクなもんじゃないけど、それでも純度だけは高かった。

ただ救われたいだけなんだよ。なんで俺たちは、全力で踊ったらダメなんですか?
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