rage30

泣き虫しょったんの奇跡のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

実在の棋士・瀬川晶司の半生を描いた作品。

将棋を題材にした作品にしてはオーソドックスな作りで、主人公の少年時代から、じっくりと成長を追いかけていく。
天才少年棋士として活躍する前半は楽しく見れるのだが、やはり奨励会入りしてからが厳しい。
数々の将棋漫画で描かれてきた様に、プロ入りへの狭き門が本作でも大きなターニングポイントとして描かれる。

しかし、本作の真のターニングポイントは奨励会を退会した後に用意されていた。
なんと主人公はアマチュアの棋士として、再びプロ入りに挑戦するのである。
主人公にとっては大きな回り道だったのかもしれないが、しかし回り道だったからこそ、より多くの人の想いを背にして戦う事が出来のではないだろうか。
家族や友人、師匠や仲間、夢破れた者達…主人公に関係した全ての人達の想いが昇華していくシーンは実に感動的だ。

原作の事も、瀬川晶司氏の事も、何も知らずに見始めたが良い意味で裏切られた。
将棋モノと高を括ってる人にこそ、見て欲しい作品である。
rage30

rage30