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デス・ウィッシュのフライパンのレビュー・感想・評価

デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)
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ヴィジランテものの佳作だけど、エンタメに振り切りすぎたせいで『狼の死刑宣告』には結末が圧倒的に劣る。

自宅に悪漢たちが押し入ってくるシーンの緊張感もいいし、主人公の二重生活が警察にバレるかバレないかサスペンスも面白い。

特に良いのが、主人公があくまで銃器の扱いには不慣れで独学でいちから勉強したりするところと、いざ犯人グループにお仕置きするシーンで医者ならではの処置(w)を施してあげるところ。

良いところが多い反面残念なのが、扱ってるテーマが実際の犯罪率の増加だったり、その被害者の喪失をしっかり描いてるのに、後半にかけてフィクショナルになりすぎてると感じたこと。

中盤で自警行為を模倣した人が被害者になったり、主人公の自警(喪に服せない人の復讐)に巻き込まれる一般人とかも出てくるのに、結局最後は自警行為が全てを解決し、主人公の行為の責任が追求されない。最後に一気にご都合主義的な娯楽作になるのは非常に残念。
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