めちゃくちゃ怪我したけど観たことは後悔してないぞ──日本三大レモンといえば梶井基次郎『檸檬』、高村光太郎『智恵子抄』より「レモン哀歌」、米津玄師「Lemon」だが、そこに山中瑶子『あみこ』を加えて四大レモンとする説もある。誰も言ってなくても私が今日0から1にしたから良いんです。
俳優・河合優美を生み出したエピソードで有名になった本作、当該エピソードの聖地ポレポレで観てきました。カメラと被写体の距離感、言葉と言葉の距離感、シーンと次のシーンの距離感をバグらせたいかにもインディペンデントなタッチだったけど、類まれなエネルギーとワードチョイスに満ちた捨てがたい作品でもあった。
あみこの気持ちわかるなあ。アオミくんのことを好きになってしまう気持ち。ちょこっと気の利いた言葉のやりとりをしただけで、これこそ2人にしかわからない真理だと思って運命共同体だと錯覚してしまう気持ち。自分は周りとはセンスが違うと思いながら、同じくアホだとも思う気持ち。いやこれわかっちゃダメなんだよ!恥ずかし!
そういえば『ナミビアの砂漠』の金子大地の気持ちもわかってしまったんだった。私も付き合ってた彼女が不機嫌を発動した時に「不機嫌になるなら出てって。ひとりの方がいい。」みたいなこと言ってたし。そういえばそういえば、金子大地の部屋の棚に『死ぬまでに観たい映画1001本』置かれてたな。私も映画生活のお供にしてるんだけど!恥ずかし!
もしかして山中監督は私みたいな人を成敗するために映画を撮ってるんか⁉︎
監督、私のライフそろそろゼロかもしれません。助けて……