アンダーシャフト

ザ・プロジェクト 瞬・間・移・動のアンダーシャフトのレビュー・感想・評価

2.6
物資の瞬間移動の方法を発見した研究者に起こる出来事を描いたSFスリラー。
SFと言っても舞台が現代なので、SFに材を取ったサスペンスと言えそうな建て付けです。

データ収集の実験中に数値の異常に気づいた大学生のアナは、そこから物資のテレポートを可能にする方法を発見。
世界の物流▪宇宙開拓▪医療▪軍事他さまざまな分野に革命をもたらすこの技術をより確かなものにするため、アナとその友人は、人工的にワームホールを作り出す転移装置を製作。これを使い、無機物から生き物へと、テレポーティション実証実験を加速させていく。
そしてアナたちは、この研究成果と理論を完成させるため、生きた人間の瞬間移動実験の実施を決断。アナ自身が被験者となり実験が行われた…

無事成功したと思われた最終実験の後、生々しい夢や幻覚、記憶の欠落など、アナに異常が起こり始めます。
この心身の異常に加え、一緒に研究してきた仲間への不信から疑心暗鬼が膨らみ出し、アナの混乱は深刻な状況に。
一体、最後の実験で何が起こったのか、真実を探るべくアナが孤軍奮闘し、最後に恐るべき事実にたどり着くというのが本作のメインになります。

冒頭に記載した通り、サスペンスに軸足があるので、SFとは思えない程地味。
また、自分的にはキャストの魅力が薄い印象でした。(主人公のサイヤ▪フィロゲアは、どう見ても女子大生には見えなかった…)
後半部分でネタばれの片鱗が示されるところや、ひそひそ話の中身といった肝心なところの回収不足はマイナス要素。まあ、サスペンス好きの方なら、ヒント無しでも真相が想像できそうな既視感のあるシナリオではありますが…

バランスやメリハリも個人的にいい印象が少なく、エンディングも微妙。竜頭蛇尾感が強かったのが残念でした…