くまくま

スターリンの葬送狂騒曲のくまくまのレビュー・感想・評価

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)
3.3
権力の椅子取りゲームは参加したが最後。
どれだけ滑稽であっても流れるメロディーにのって、輪の中で回り続けなければいけない。
なぜなら椅子から滑り落ちてしまえば、この世から抹殺されてしまう命がけのゲームだから。
そんな熾烈な権力闘争という「ゲーム」が繰り広げられたソビエト連邦時代、圧倒的権力者だったスターリンが死去する前後の話。
(簡単に当時の状況をおさらいしておいた方が理解しやすいと思います)
ロシアで上映中止になったという事も納得の笑えないブラック・コメディー。
客観的に見えれば滑稽すぎてため息が出てしまう事も権力者におもねるために当事者達が必死になっている姿は笑いつつも、背筋が寒くなる。
「ここは当時のソ連でしょ⁈」と違和感ない背景を舞台に役者達のリアルな名演技。
オルガ・キュリレンコの凛とした美しさとジューコフ元帥(ジェイソン・アイザックス )のしたたかなカッコ良さが清涼剤のようでした。
くまくま

くまくま