千利休

海を駆けるの千利休のレビュー・感想・評価

海を駆ける(2018年製作の映画)
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「淵に立つ」でもそうなのだが、深田監督は不条理を描くのが上手い。そして我々日本人が体験した不条理の最たるものが東日本大震災である。まさしく東日本大震災こそが監督が描くべきテーマであり、そして本作ではなんと直接的にその描写を用いることなく、それをやってのけてみせた。海を擬人化し、超人的な力で生死を創り出す謎のキャラを創り出す。そして彼を利用して日常の不条理を描く。この発想だけで大勝利である。非常に新鮮で面白い体験をした。
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