ビジュアルから想像する限り
天才高校生チームが、
ハッキングやら何やらのスキルを活かし
テストの回答を盗み出す、だとか
そういうストーリーだと思っていた。
好い意味で裏切られたのは
そうではなく、“天才”は限られた人物。
カンニングという小規模の軽犯罪を
よくあそこまでスケールアップした展開に‥。
エンジニアが開発した
ハイテクなガジェットを使って、ではなく
すべてがアナログなんですよね。
その演出が素晴らしかった！
彼女、彼らの起こしたことは
不正以外のなんでもないけど、
それぞれが厳しい社会に対して
重圧を受け起こしてしまったことなので
憎まれ役なんかもおらず。
天才すぎて頭おかしい設定って
大好物なんですが、やっぱり最後には
各々に突きつけられる落とし前が待っている。
それをどう捉え、
どういう言動に落とし込むか。
その描写がとても丁寧で
感情移入できるところまで
人というものを放り出さない展開が好きです。
突如訪れる窮地も
自力でなんとか切り抜ける、
リンちゃんの肝の座った美しさにも惚れ惚れ。
エンドロールの最後の最後に流れる音楽。
あの密やかな仕掛けもシニカルよなあ‥。
