鍋山和弥

ヴァンプス/VAMPSの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

ヴァンプス/VAMPS(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画の、骨の部分である、ストーリーは、悪くない。だが、物足りなさを感じる。その理由は、まず、ストーリーは、悪くないと言ったが、ここは欠点。話の中心となっている、『アンドレイ』と、『ミリェーナ』の、惹かれ合う段階の、説得力の無さ。2人は、『ミリェーナ』を、『アンドレイ』が、ちょっと、助けた辺りで、『ミリェーナ』の兄が、見ているにも、関わらず、いきなり、ディープキス。知り合って、間もないし、互いに、会った時から、惹かれ合ったにしろ、いきなり過ぎる。2人の、心の距離が、縮まっていく、描写不足で、物語が、薄っぺらくなっている。いきなり過ぎて、びっくりってくらいで、唖然。次に、ラストの、城に行って、『ヴァンパイア』軍団との、バトルのシーン。どう見ても、短すぎる。もっと、いろいろ、バトルの見所を、入れ込めるはず、もっと、盛り上がれるはず。大勢のヴァンパイア軍団と、対決なのに、勿体ない。それに、『パラモン』。勇気を出すための、葛藤するシーンが、欠如している。行くか行かないか、悩むシーンとか、自分の情けなさを、嘆くシーンとか、いろいろ入れられるはず。そんな感じのシーンからの、覚悟を、決めるって描写が、足りない。アイディアは、悪くないのに、勿体ない。あと、最後のシーンの、『ミリェーナ』の変異を、食い止めるシーン。あそこでは、『アンドレイ』が、殺そうとし、血が、偶然、口に入り、変異を止める。助かったから、作品としては、まとまったけど、あそこは、方法を、敵に、教わったんだから、自分で、口に、血を入れ、少し、変異が、収まった所を、愛のキスって場面じゃない?『アンドレイ』の、『ミリェーナ』への愛を、感じない。『アンドレイ』の愛って、そんなもんなの?って感じになる。要するに、ストーリーの流れは、悪くないのに、盛り上がり所で、盛り上がらないから、抑揚がない。盛り上がり方を、もっと、何とかって感じになってる。勿体ない。あと、盛り上がりとは、関係ないが、『ミリェーナ』の救う方法を、教える場面。どう見ても、敵の、ラスボスが、教えるんじゃなくて、味方の、神父が、教える場面のはず。あれだけ、『ヴァンパイア』に、詳しいんだから。ここは、個人的に、初歩的なミスと、感じました。
鍋山和弥

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