ミュンヘンのエリート、裕福家族が、ナイジェリア難民を受け入れたことで
家族それぞれの隠された問題が表面化する
細かいネタが散りばめられた、良質なコメディ
・父親は周囲から勇退をほのめかされる医者、自らも衰えを感じるが故に素直になれず部下に当たり散らし、若返りのプチ整形を受けたりクラブへ繰り出し若い子と交流しようとする
・妻は元教師、難民センターで教えることで自己肯定したいが断られ、優越感のために難民受け入れを希望する 夫からの無関心を紛らわすためにキッチンドランカー気味
・長男は企業弁護士だが上海でのビジネスを成功させることに夢中のワーカホリック、妻に愛想を尽かされたのに、一人息子を学校に放り込んだまま
・長女は三十路に入っても大学院で自分探し中、これといって優れた部分が無いことで父親からプレッシャーをかけられ未だに萎縮、なぜかストーカーにまとわりつかれる
文化の違い・境遇の違いによって、ものごとの受け取り方がこうも異なるものか
そこには他者を尊重することが必要なわけで、それに徐々に気づいていく家族
その中に長女と父親部下の幼馴染カップルの再会恋愛を絡めて楽しませる
あくまでも現在のドイツ国民の困惑、どこへ向かうのかという不安な気分を、一家族の抱える現代の贅沢病に絡めて浮き上がらせる
様々なことを包括しながら、とっちらからないでまとめるうまい作り！
