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Wajib(原題)の映画情報・感想・評価・動画配信
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目次
Wajib(原題)が配信されているサービス一覧
Wajib(原題)が配信されていないサービス一覧
Wajib(原題)の評価・感想・レビュー
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Wajib(原題)が配信されていないサービス一覧
『Wajib(原題)』に投稿された感想・評価
shunの感想・評価
2022/10/03 16:22
3.7
アンマリー・ジャシル監督の長編三作目。
パレスチナ人の男が妹の結婚式に出席するためイタリアから故郷へ帰る。
父親と一緒に数百枚ある招待状を近所中に配っていく過程が映画になっています。この二人の会話や友人、親戚たちの会話からパレスチナの今を知ることができる。
しつこく現地女性との結婚を息子に提案する父親とイタリアで彼女がいるからそんなこと余計なお世話な息子。
しかもその彼女がPLOの重鎮の娘ってのもまた父親にとっては納得がいかないみたい。
パレスチナ人みんながPLOの方針に納得してるわけじゃない。むしろそんな奴らは大きすぎる理想を抱いてると言う。
海外に出た息子と嫁、息子が家を出ても残り続けた父親の対比が興味深かった。
そもそも「パレスチナ」とは何なのか?「パレスチナ人」とは誰か?パレスチナの文化ってなに?ということを考えさせられる。これはこの監督だからできた映画だとも思う。
これでヨルダンのNetflixで観れるアンマリー・ジャシル監督作品は終えました。新作できるなら日本で公開されますように。
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阪本嘉一好子の感想・評価
2022/02/06 13:55
5.0
過去の思い出であるプロコル・ハルムの曲(「青い影」原題:A Whiter Shade of Pale)が父親(モハマド・パクリ)と息子(サレ・バクリー二人は実の親子)の心を繋げるきっかけになったように見えるが。。ここで私は音楽の共通性が二人のわだかまりを解いて心を開かせると思ったが、、、、いやいや、、、また、。より険悪になり、大声で罵り合い、(私はこの口論を完全に理解してないとと思う)息子は父の運転する車を降りて、一人で歩き始めた。
途中で、『ご近所さん!ご近所さん』と呼び止められ、ナザレで生きている人に飲み物をすすめられ、立ち寄ることにする。この人は『サディが帰ってきてくれたことでお父さんは大喜びだよ。お父さんはひとりでサディと妹を育てたんだよ。いつも、子供のことだけを考えてね』というような言葉でサディの目に涙が光る。ここで今までの気持ちは消え父親に対する理解と感謝が生まれる。
一番最後の、シーンで、二人の姿を遠くに映すが、体の動かし方やコーヒーの飲み方で親子の結びつきを確認したことを見せてくれる。いいシーンだ。
まず、映画の最初は長い間のイタリア生活から妹の冬の結婚式のためパレスチナのウエストバンク、ナザレの帰国した息子サディ(サレ・バクリ)。実は嫌やいやながら、結婚式の招待状を親戚に直接持っていくという習わし(wajib)があるので、父親と一緒に一台の車で招待状を配って回り始める。親戚や友達はカトリック教である。多分、パレスチナのカトリック教徒といった方がいいだろう。
車の中で、二人は険悪なムードになっていく。例えば、なぜ、サディがイタリアに行かなければならなかったかとか、イタリアにいるサディのガールフレンドが、PLOの幹部の娘であり、父親はこの親と娘を歓迎していない。(私の理解だとPLOは当時はイスラエル(ユダヤ)に靡いて、パレスチナにおいての権威を失っているから)
そのほかに、母親は父親とサディと妹を捨てて他の男性に走って逃げたとか。その男性が瀕死で母親は結婚式にこられなそうだとか、数多くの偶然に起こるどこにでもありそうな話題や噂に事欠かないが、この話題が、渋滞、イスラエル兵の存在、犬(ユダヤ人のだったら大変)を轢いてしまったこと、ナザレのゴミ処理の問題などが自治区ウエストバンクとはいえ、イスラエルのコントロールの中にあるから、これらの問題が、ちょっとコミカルに描かれているように思う。それに増して、サディはイタリアで建築学を勉強しているから、ナザレのような古都の建築のみに憧憬が深く、安いビニールを使って建築物をカバーする精神やナザレの街角に煩雑に置かれているゴミがいかに古都の景観を破壊しているかについて不平を父親にぶつける。先生の父親は周りから『先生』と教え子たちからも声をかけられナザレでの生きる道を十分知っているようだ。伝統を守って現状維持をし、できれば、校長の座を獲得しようとしている。サディはナザレで生徒の時、教育をイスラエル側に報告するスパイのようだった男に招待状を持っていこうとする父親の行為に猛反対している。これはサディをイタリアに留学させた理由になっていると思っている。父親は息子の意見とは反対であり、異文化かぶれをしている息子はこの土地の風習を理解できないようだと思っている。
下記のアンマリー・ジャシルの監督作品も観てレビューを書いている。これがホームページ。個人的には外国人じゃなく、パレスチナの監督がナザレの街並みを見せてくれているので、オーセンティックな感じがする。
http://www.philistinefilms.com/films
When I Saw You (2012)
Salt of this Sea (2008)
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