このレビューはネタバレを含みます
中東情勢に対する予備知識がなくても、描かれるのは普遍的な人間の尊厳の話なので、問題ない。
最後の判決シーンでも言われるが、もともとの問題はごく個人的で些細ないざこざだった。人種・宗教・国家情勢が関わってきたために、まるでコミュニティの代理戦争のような大きな事態となり、対立も過剰になってしまう。世界的にこの映画が評価されているのは、今誰もがこの映画に共感しやすい状況だからだろう。
現実では、解決が難しい問題となっているが、映画では希望を見出して終わる。
人はコミュニティの対立があっても、個人間で理解し合えること。
そして、”知ること”は互いを尊重し合う第一歩であること。
当然ながら人は知らないことは分からない。知ることは想像力を生み、互いの立場を想像できることは敬意を払うきっかけとなる。
主演2人の演技がとても良かった。
音楽の使い方はイマイチ。