うめ

判決、ふたつの希望のうめのレビュー・感想・評価

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)
5.0
些細な諍いが、徐々に国を二分する争いになって行く。個人では抗えないその社会の波にヒヤリとしました。
争う主演のトニーとソーヤー、二人の関係と弁護士同士(レバノンでは検察官と弁護士ではなく弁護士同士で法廷で争うらしい)の関係も話に絡んでくる。
トニーの過去が明るみになった時、その二つの関係が変化していくのですが、そこで邦題、最高って思いました。原題は「侮辱」らしいですね。邦題はその先の希望をすくい取った良いタイトルだと思います。このタイトルじゃなかったら観に行かなかったかも。
[以下ネタバレ]


二人が、仕事を通して、徐々に認め合う所とか(車を修理してくれる所と、金属の水道管が付いている所)わざと暴言を吐いて殴られるとか、荒々しいけど少しずつ認め合っていくのが、観ているこちらも嬉しくなりました。
過去を知ってお互い様なのだと気づいた時のトニーの瞳の凪いだ様子と音楽が印象的でした。
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